日本の和服・作務衣を専門に追求した「作務衣博物館」

日本の和服・作務衣を専門に追求した「作務衣博物館」は「作務衣の専門館『伝統芸術を着る会』」によって運営されているウェブサイトです。
93~94年の作務衣 , 染&織作務衣

京都刺子織作務衣 柿渋(きょうとさしこおりさむえ かきしぶ)


京都・西陣からやってきた新感覚の作務衣。二通りの着方も新鮮。



さまざまな本格的作務衣を開発し、普及活動を続けている当会には、全国か種々の情報が寄せられます。特に、最近はいわゆる業界からのそれが多くなってきました。

「こんな作務衣はいかがでしょう?」という類のお問い合わせも度々ありますが、いまひとつ私どもの胸をときめかすような作品にはめぐり合うことができずに過ぎてまいりました。



そんな折、京都は西陣。百年以上も続いている老舗から――。

「お宅さまの会員の方に、ぜひこの作務衣をご紹介いただければ…」という丁寧な挨拶と共に、一着の作務衣が呈示されました。



青柿からしぼった染液、まさに草木染めの極致!



スタッフの間から思わずため息が漏れました。質感も鮮やかな刺子織。西ケ崎七代目の刺子織が“素朴”なら、京都はまさに“都会派”といえましょう。そして、この作務衣の大きな特色は、その染めにあります。



名前にもなっている柿渋染め。これは、青柿をつぶし、しぼり採った汁を酵母の培養樽に入れて発酵させます。この原液を二年ほど寝かせた柿渋汁は深く熟した色を帯び、天然の色を醸し出します。この液に何回となくつけて染め上げた糸で織った布地は、自然との調和の中で、時と共に深い味わいのある彩りに変化してゆきます。まさに草木染めの極致といえましょう。



洗練されたエスプリが満喫できるニュー作務衣



もうひとつの特徴。それは、写真でお分かりのように、二通りの着方ができる機能性にあります。



上着を着流せば、いわゆる作務衣姿。さらに、はかま感覚のヒモ構造になっているので写真のように活動的で現代的なシルエットも得られます。裾のヒモも好みで締めたり開いたり。とにかく、新和風と呼ぶにふさわしいニュー作務衣。徳利のセーターやハイネックのTシャツなどとあわせてご着用になれば、洗練されたエスプリが満喫できます。



できる限り当会のオリジナル性を大切にしてきましたが、この京都・西陣からやってきた作務衣には、正直なところ脱帽。その色合いといい風合いといい、そのクオリティの高さには関心させられました。



古き佳き作務衣が、今まさに新感覚と共に時代の壁をひとつ乗り越えた――と感じるのは私どもだけでしょうか。



大人気の「柿渋」をはじめとして、好みに応じて「銀鼠(ぎんねず)」「藍(あい)」の3色をご用意しております。

- トラックバック (0) -