日本の和服・作務衣を専門に追求した「作務衣博物館」

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甦る日本の和服 伝統技術と匠の技

五十年ぶりに復活した伝統の技!「竜巻で染める – 竜巻絞り染」3

同じ柄はふたつと無い、これが絞り染の楽しさ。



一反12メートルの綿絽の布地を二人がかりでいっぱいに広げます。それをぐるぐるとロープ状に巻いていきます。その様子は、天に駆け上る竜巻のよう。竜巻染めという技法の呼び名もこの光景からきたものです。

絞り上げられ太い縄のようになった綿絽を藍ガメに入れて染めるわけですが、絞られた部分に染めムラができます。



「そう、意図的にムラを作るんだ。濃く染まる部分と淡く染まる部分が模様になる。まあ、同じように絞るからおおよそ同じような柄になるが、どれをとっても、ひとつと同じものはないんだ。だから、染め上がって布地をほどく時は一反ごとにワクワクするよね」



と秋元さん。こんな素人じみたことを言いながら、どれくらい、どこをどう絞ればどんな染め模様ができるかは全てが頭に入っているのです。長年の経験とカン、これが職人の技というもの。スタッフに喚声をあげさせた正藍竜巻絞り染の出来栄えは、まぎれもなくプロの仕事。みごとな伝統染技の復活といえましょう。



念願だった絽の作務衣の開発に大きな花を添えた正藍竜巻絞り染の技法――手ごたえはズシリと重いものがあります。



1、精錬された綿絽の布地一反(12メートル)をしわを寄せながら縄状にぐるぐる巻いていく。この形状から<竜巻絞り染>といわれる。



2、縄状に巻かれた布地を束ね、何回も藍ガメにつけて染める。巻くことにより染めムラができ、それが独特の模様となる。



3、藍ガメから引き上げた時はきれいな緑色。これが空気に触れることにより藍色に変化してゆく。この空気酸化こそ藍染の命である。



4、この繰り返しが藍の濃淡を決める。淡い水浅葱(みずあさぎ)色で4~5回。濃い藍で10~15回ほど染めを重ねていく。



5、仕上げ染めは、全体をムラなく染めるため先端に針を付けた竹ひごに布をほどいて張り染めていく。この工程が、竜巻絞り染の色合いを工夫する。
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