日本の和服・作務衣を専門に追求した「作務衣博物館」

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87~90年の作務衣 , 麻作務衣

麻混作務衣 藍白(あさこんさむえ あいじろ)


色、素材、形のすべてが涼しさを感じるものばかり。



湿気が多く暑苦しいといわれる日本の夏ですが、逆にこの季節を快適に過ごし、むしろ大いに楽しんでしまおうと考えた先人たちの知恵や工夫が現代にもさまざまなかたちで受け継がれています。



例えば夏の装い。

涼しさを感じる色は“白”か“明るい藍色”が双璧。素材は圧倒的に“麻”と“綿”。そして形は“ゆったり”と“少し崩して着る”――これが夏を快適に過ごすためのポイント。



つまり、このポイントを抑えた装いなら、たとえ実際の湿度や気温が高くても涼し気にさわやかに過ごすことができるということ。



確かに身のまわりの夏の服を見てみると何らかの形でこのポイントが生かされていることに気付きます。



縦糸は淡い藍染の綿、横糸は生成の麻



「藍白」は、これらのポイントをすべて備えています。

素材は麻と綿がそれぞれ50%ずつ。縦糸は淡い藍染の綿。横糸は生成の麻――これを交えて織り上げ、いかにも涼しげな<藍白>という彩りで仕上げています。



藍白とは、藍染工程の最も初期段階で得られるごく薄い藍染の色で、白に少し藍をかけて白さを押さえるという意味から“白殺し”というユーモラスな呼び方もあります。今でいう、オフ・ホワイトというわけです。



仕立てはゆったりとした作務衣仕立て。注目は両袖にしつらえた白いかがり糸。風通しの良さという機能面はもちろんですが、見た目にも涼感があり、さらにいかにも夏の装いらしい粋な情緒が楽しめます。



日本の夏の風情にしっくり溶け込み、新しささえ感じるこの作務衣。暑さを遊ぶような気持で…いかがでしょうか。

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