日本の和服・作務衣を専門に追求した「作務衣博物館」

日本の和服・作務衣を専門に追求した「作務衣博物館」は「作務衣の専門館『伝統芸術を着る会』」によって運営されているウェブサイトです。
91~92年の作務衣 , 麻作務衣

本麻作務衣 蝉時雨(ほんあささむえ せみしぐれ)


伝承の手作り技法で一枚一枚を丹念に仕上げ。



夕立の後の土の匂いを想わせる麻の感触。純粋なまでの素朴さと、騒きに似たなつかしさがたまらない…。蝉時雨の中、同心に帰り夏と遊びたくなる。



昨日ご紹介した、「苧麻(ちょま)」を素材として使用します。それも、繊維を手で剥ぎ、糸を手で紡ぎ、手織りで仕上げるという、昔から伝承された技法で一枚一枚手づくりします。

これが上布と呼ばれる条件。産地は、全国でも屈指の上布づくりで有名な近江を選びました。



近江上布として織り上がった反物に、さらにもう一味。それが、「しぼつけ」という四百年の伝統を誇る近江独特のしわ加工です。



細かな“しぼ”を付けることで肌との接触面に空気ができ、涼感が一層強くなるというわけ。この「しぼつけ」もまた職人の手で一枚ずつ丹念に施されていきます。



手つむぎから始まり、手織り、手しぼ…人類最古の衣料素材といわれる麻にふさわしい当会のこだわりなのです。



こうして誕生したのが、「本麻作務衣」です。前述のように、手紡ぎの糸を使用していますので、生地は完全に均一というわけにはまいりません。しかし、これが醍醐味。麻100%ならではの味わいなのです。



いわば“シワの美学”を持った逸品にて、他とは差をつけるお洒落をお楽しみ下さい。

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