日本の和服・作務衣を専門に追求した「作務衣博物館」

日本の和服・作務衣を専門に追求した「作務衣博物館」は「作務衣の専門館『伝統芸術を着る会』」によって運営されているウェブサイトです。
甦る日本の和服 伝統技術と匠の技 , カタログ和服こぼれ話

豊かな自然の賜物と職人の技との結晶。作務衣創りに藍染の技あり。(3)

清流と職人の意気込みが彩りを磨いてゆく







“かせ糸”の漬け込み回数による微妙な色合いの調整、そして河などの豊かな清流を利用して行われる、みそぎにも似た入念な洗いなど・・・。







藍染めを行う過程は、もちろんすべてが職人による丹念で手間暇のかかる手仕事。



彼らの鍛え抜かれた感覚と技術が、藍という自然が生んだ原石を至宝の彩りへと高めてゆくのです。







そんな生きている色だからこそ、藍は、見る人や着る人を問わず、しんしんと心に滲みてゆきます。







時を越えて、数え切れないほど大勢の人々の間で、変わることのない普遍の彩りとして愛され続け、これからも私たちの暮らしと共に歩んでゆくことでしょう。

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豊かな自然の賜物と職人の技との結晶。作務衣創りに藍染の技あり。(2)

自然が育んだ神秘の彩、藍の変身物語。







藍染の原料となる蓼藍はタデ科の一年草。降り注ぐ陽光、大地を濡らす慈雨、畑を渡り行く爽やかな風・・・大自然の中で育つ藍は、まさに天然の宝物。







現在のような染の技法は発祥は定かではありませんが、正倉院や法隆寺の御物の中に見事な藍染の布が残っており、3~4世紀に藍草(蓼藍)が渡来した際に、染の技法も一緒に伝わったのではないかと云われています。







染の過程に見せる藍の姿は神秘そのものです。蓼藍の葉を発酵させ固めた藍玉を、カメの中でさらに自然発酵させると茶緑の樹液が生まれます。







この液に綿を紡いで作った“かせ糸”を漬け込み引き上げると、空気に触れた途端、緑色の糸が鮮やかな藍色にドラマチックに変身するのです。その劇的な瞬間は“空気酸化”と呼ばれ、藍染めの魅力をさらに神秘的なものにしています。







藍の濃淡いを決めるのは漬け込み回数で10~15回。その色に応じて、かめのぞき、藍白(あいじろ)、浅葱(あさぎ)、藍、紺(こん)と呼ばれるのです。



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豊かな自然の賜物と職人の技との結晶。作務衣創りに藍染の技あり。(1)

いにしえから愛され続ける素晴らしき染め手法







中国では紀元前1世紀の頃、すでに「礼記」という書物の中に藍という言葉が登場するほど歴史は古く、現在する最古の藍染を施した布はエジプトのピラミッドから発見された4~5千年前のものと云われています。







日本でも千年以上の歴史を持ち、かの「源氏物語絵巻」にも登場しており、「青はこれを藍に取りて、藍よりも青し」という、中国の筍子の流れを受けて生まれた“出藍の誉れ”ということをわざひとつとってみても、藍に対する人々の深い畏敬の念が感じられます。







世界に名を馳せる「ジャパンブルー」の彩り







また、藍染の布は虫が嫌う、殺菌の効能があるとして、江戸時代には広く庶民に広まるようになりました。藍は人の心までも染め上げてしまう、“時代を超えた彩”と云えましょう。







ちなみにヨーロッパでは、明治8年に政府の招きで来日した英国の科学者アトキンソンが「ジャパンブルー」と命名して以来この名で呼ばれており、アメリカでは安藤広重の東海道五十三次」に描かれた鮮やかな空や水の藍色から「広重ブルー」と名付けられ、現在では日本の代表的な色として世界に認められるまでとなっています。

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93~94年の作務衣 , 藍染作務衣 , 絹作務衣 , 麻作務衣

三絲織作務衣とはおり(さんしおりさむえとはおり)

春がすみの内より、まぼろしの如くあらわれ出た、彩り三様。降り注ぐ細き糸の雨に輝きを映しながら…往く。







三絲織作務衣「茜(あかね)」



春はあけぼの…と表される光の色。うららかで、希望に満ち溢れた彩りはいかがでしょう。







三絲織作務衣「藤(ふじ)」



棚いっぱいに咲き誇る藤の花をイメージしました。遅き春を飾るにふさわしい幽艶さ、薄紫の彩りは溢れんばかりの気品をかもし出します。







三絲織作務衣「檸(れもん)」



菜の花を思うもよし、タンポポに心馳せるもよし…しかし、敢えて“檸”です。香りを放ち実となりて、酸っぱい想いも伝える奥深き味わいこそ、この作務衣にふさわしい。







もちろん、羽織もです。「三絲織作務衣」三点に合わせてご用意しました。いずれも作務衣同様に三素材による雨がすり。もう今さら…と思われるかもしれませんが、やはり羽織を合わせるだけで作務衣の品格がぐんと高まります。



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◆年代で見る和服「作務衣」 , カタログ和服こぼれ話

綿、麻、絹の三絲織(さんしおり)(2)

繊細にして高感度な春の作務衣が誕生!







この生成りの反物に色を染めます。織りの表情と三素材の色付き具合の個性を出すため、敢えて後染めの手法をとりました。







色は三彩。植物染料<茜(あかね)>を使った赤系。茜に藍玉を混ぜた紫系、そして植物染料<刈安(かりやす)>による黄系の三色です。







いずれも、これぞ春!という感じの三彩。そのいずれにも、正藍の春雨が音もなく降り注いでいるのです。







三素材を織り込む大胆さ。さらに雨がすりの配置、加えて万葉染めによる春三彩の表現――こんなに繊細で味わい深い作務衣は後にも先にも類を見ません。まさに、官能をくすぐる高感度な作務衣と申し上げても過言ではないでしょう。







それもこれも、織りの石塚、染めの秋元という二人の職人の技術とセンスなくしては成し得なかった仕事なのです。


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綿、麻、絹の三絲織(さんしおり)(1)

季節風の変り目、風が凪ぐときに降る細い糸の雨。音もなく降るこの暖かい雨は、草木の芽を伸ばし、花の蕾をふくらませてゆく――春の新作、そのイメージは<はるさめ>。







綿、麻、絹の糸で表情豊かに織られ、春らしい彩りに染められた作務衣の面を、正藍染の“雨がすり”がひそやかに降り注ぐ。匠の技が成し遂げた稀に見る高感度な作務衣の登場――こんな雨なら、濡れて行きたい。







三つの素材の個性が絶妙の味わいを…







まずタテ糸。綿と絹の糸を組み合わせ、そこに綿と麻をより合わせた交撚糸をミックス。ここまでの糸はすべて生成の糸です。







これに、先染めの藍染綿糸(雨がすり)を、織師石塚久雄の感覚で配した上で整経します。ヨコ糸はすべて麻――この複雑な糸構成で織り上げたのが写真です。







とにかく、太さも強さもまるで違う三つの素材による糸で織るのですから大変。途中で切れたり糸と糸が混ざりあったり…どの織職人も、この三絲織には手を出さないのも無理からぬこと。







それだけに、高度な技術と手間ひまかけた労力により織り上がった反物は絶妙。







綿のしなやかさに麻の風合、絹の光沢が混じりあい、その中を正藍染め雨がすりが走り抜けるという前代未聞の織物が誕生しました。


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カタログ和服こぼれ話

藍の初染式(3)

織りで出した“表情”に、春の色をのせる――春の新作は奥が深い!







さっそく、このお二人に春の新作について話をうかがってみることにします。面倒だなぁ…といいながら、お二人とも目が笑っています。







「昨年春の『卯月』は織りで色を創ったんだが、今回は織りで“表情”を創ろうと思ったんです」と石塚さん。この発送から新作づくりの苦労が始まったといいます。そして、思案の末に取り組んだのが三絲織…







「そう、やっと綿と麻と絹を全部使ってやろうと決意したんだよ」







話を聞いた秋元さんがぶっ飛んだといいます。







「絹と麻の組み合わせだってみんな敬遠するのに綿まで混ぜようってんだから、そりゃ驚くわな。まあ、史上初といってもいい試みだろうな。効率も悪いし、どんなことになるのか心配したよ、ホントに!」







素材に負けぬ職人芸、その上、雨まで降らす…







それでもやってのけるのが武州織物「石織」三代目石塚久雄のど根性。



「絶対に面白いものができると思った。それからは夢中。いろんな糸の組み合わせで織りまくったね。その結果、ヨコ糸は麻だけ。タテ糸に三素材を組み合わせることにしたんです」



と平然。綿糸と絹糸の組み合わせに、さらに味を出すための交撚糸(麻と綿をより合わせた糸)が加わります。さらに、さらに…。







「アート感覚で、先染めの藍染糸をまぶしていくんだ。ちょうど布地に雨が降っているようにね…」



と石塚さんの口調が熱くなってきます。ところで色はどうなるんですか?







「織りで表情を出すから、後染めがいい。織り上がった布地に色を付けるんだ。これがまた実にいい…」



秋元さんも、織り上がった布地を見て納得したという。染め職人が認めるだけの出来栄えだったといいます。



彩りは、植物染料に染めの堅牢度を高めるための科学染料による万葉百彩染め。茜(あかね)、刈安(かりやす)、藍玉などを使った萌えるような春の色三彩。







やっぱり春はこのコンビ、高感度作務衣の誕生です。







春の色をした三絲織の作務衣に藍染の雨が降る…いいですね。



「春雨じゃ濡れていこう…。ちょっと古いかな。でもね、こんな作務衣、後にも先にもまず手に入らないよ。それくらい珍しく画期的。お宅でなきゃこの作務衣は売れないな」







と秋元さんからのおほめの言葉。やっぱりこの名コンビ、やることが違います。



何だかワクワクしてしまう――今年の春の新作です。

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藍の初染式(2)

春の新作作務衣は再び、あの名コンビに!







この初染式の場には、いつもなら飄々とした感じの染め師、秋元一二さんも神妙な顔で直立不動。また、創織作家の石塚久雄さんも駆けつけていました。大ヒットとなった万葉百彩の第一号「卯月」をものにした名コンビです。







この秋元さんと石塚さん、初染式を終えた足で近くの神社に出かけました。誘われてお供します。この神社は、愛染堂と言われ愛染明王を祀る神社で、愛染と藍染の名前の共通から武州の藍染職人たちが、何かにつけおまいりにくる神社となっているようです。







秋元さんと石塚さんのお二人、抱えてきた作務衣を神前に奉納。熱心にお祈りをしています。







「春の新作だよ。まず一作目は必ず愛染さんに奉納するんだ。こんな作品を作らせていただきましてありがとうございます…ってさ、天の恵みに感謝するんだよ。自然の植物や空気、水、太陽など、どれひとつ欠けても作務衣は作れないんだからさ。感謝する心が大切なんだわ」







と語る秋元さん。かたわらで石塚さんもウンウンと頷いています。



もう、お分かりのことでしょう。今年の新作は、再びこの“秋さん”と“石さん”の名コンビに託します。







「すっかり春男になっちゃったね。昨年に勝るとも劣らぬものを、しかも何か新しい味付けで…というのだから困っちゃうよな」







と石塚さん。そんなことを言いながら、すでに昨年夏から試作に取り掛かっているお二人、ホントは超マジメ人間なのです。







「石塚先生はだろ…?ワシャ知らんよ。だって名前は“春”じゃなく“秋”だもん…」と秋元さん。テレ隠しもここまでくれば職人芸です。

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藍の初染式(1)

天からの恵みに感謝。今年もまた、心のかよう作務衣づくりに努めます――と頭を垂れ、春の新作を神前に奉納する職人の想いをのせ…風はいま、北から南へ。







一月七日、藍染めの里武州では恒例の<初染式>がとり行われました。







この一年、職人たちが皆健康でより良い作品が作れますように…と神様にお願いする儀式です。







形式的に思えますが、古き佳き伝統芸術を守り育ててゆく職人たちにとっては古くから慣行となっているこの儀式は大切なもの。神主さんを迎えた仕事場には緊張した雰囲気が満ちています。







決意も新たに、今年もまた心を込めて質の高い作品を作っていこう――と、職人たちの目が燃えています。







私ども『伝統芸術を着る会』のスタッフも同じ決意です。本年度も宜しくお願い申し上げます。

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洗い刺子作務衣 藍矢倉(あらいさしこさむえ あいやぐら)

きっかけは、いなせな火消し半纏だった。火、風、汗、灰…あらゆる力が響く修羅場で、火消し半纏はそれらに負けずに粋に舞う。その力を作務衣に託した新作の特徴は…。







厚手の生地で丈夫で長持ち、着るほどに愛着が湧き上ります。



徹底的な洗いをかけてありますから、ご自宅で洗濯しても縮みません。



洗い作業により生地がこなれていますから、着心地も動きやすさも上々。







作務衣に仕立ててから洗うため、衿元の藍の濃淡など、かすれ具合が実にいい味わいを醸しだしています。







綿刺子に洗いをかけた生地の特性により、真夏以外なら、どのシーズンでも袖を通してお楽しみいただけます。



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洗い刺子作務衣 藍矢倉(あらいさしこさむえ あいやぐら)

渋い男の主張、これぞ作務衣!刺子織に正藍染、火消しの粋の妙。







“火事と喧嘩は江戸の華”と云われたように、火事場に雄雄しく舞う火消し半纏の姿は大勢の人を魅了しました。







その、火にも水にも耐え、役目をまっとうするあの力と粋を作務衣に活かしたい…。その想いから生まれたのが、<洗い刺子織作務衣 藍矢倉>です。







綿100%の無垢な素材を、あの武州正藍染で染め上げた味わい深い彩り。そして、素朴な中にも適度な装飾性を生み出す刺子織による、頼りがいのある厚手の丈夫な生地…。



試作品は、「これぞ作務衣!」と叫びたくなるような、古き佳き和の装いの原点を極めたものになりました。







しかし、何かが足りない。あの火消し半纏の粋を感じさせる何かが…。しばし試作品を眺めていたスタッフが、こう呟きました。







「徹底的に洗いをかけてみよう…」と。







そうです、足りなかったのは、数々の修羅場をくぐり抜けた火消し半纏が、その生地の表情に刻み込み、渋く漂わせていた老練の味わいだったのです。







若さだけで輝いていた青年が、人生の修羅場をいくつも越え、いつしかその顔に男の主張を漂わせるような、えもいわれぬ深さを新作にも宿したい…。



そこから作務衣に仕立ててから洗う製品洗いの作業が始まりました。それは、これぞ!と思えるような程よい色落ちを見極める神経を遣う作業…。



そして全体的に8センチ縮んだ段階で洗いは終了しました。







この作業段階を加えたことにより、生地がほどよくこなれ、最初から柔らかな着心地も愉しめるという効果も得られ、その好結果には云うことなし。



この冬は、火消しの華で、いなせに街を闊歩してみてはいかがですか。


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正藍染手刺子作務衣 箱重(しょうあいぞめてざしこさむえ はこがさね)


素朴さを極めると圧倒的な存在感が生まれた



素朴な錦に施された、凛々しい正藍染。

その海に浮かぶ、「亀甲柄」「箱重ね」の手刺子模様が無言の主張を放つ傑作品です。



肩にかかる「箱重ね」、袖部分の「亀甲柄」、個性派の手刺子は、背中への視線にもしかと応えます。
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本藍染 ループ絣作務衣 遠州と羽織(ほんあいぞめ るーぷかすりさむえ えんしゅうとはおり)


若い感性が生み出した「ループ絣」の魅力を存分に



寒い時期こそ最も染めがうまくゆくとの七代目の経験を受け継ぎ、新作は秋から冬にかけて糸を染めたもので、本藍染の出来栄えはまさに完璧。



その糸を“七代目を追い越すための独自の工夫”として八代目が創案した「ループ絣」により織り上げた生地は実に見事な印象を与えてくれます。



タテ糸は、太目の20番手の2本の糸を撚り合せた双糸を、糸に適度なムラを出す“糸くくり”と呼ばれる染め手法で仕上げた絣糸を使用(ちなみにYシャツに使われているのは30番手。20番手がいかに太いかお分かりいただけると思います)。



そしてヨコ糸は、これも太目の10番手ムラ糸を配し、このタテ・ヨコ双方の太い糸で、よりざっくりとした質感を持たせるために、生地に凹凸の変化ある表情ができる綾織りに仕立てました。



さらにそこに2,5番手という特太の糸に撚りを掛けた特殊な“ループ糸”で“手刺子”の風合いを醸し出すという凝りようは、八代目の感性ならでは。



ソフトで、しかも今人気の手刺子風のざっくりとした感触の仕上がりの素晴らしさは、写真でもご納得いただけるはず。



「まだまだひよっこだと思っていたが、うん、なかなかやるもんだ…」



テレ気味につぶやきながらも、一瞬真剣な光が走った七代目の眼が、新作の価値を十分に語っておりました。

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本藍染 ループ絣作務衣 遠州と羽織(ほんあいぞめ るーぷかすりさむえ えんしゅうとはおり)


JR浜松駅から車で揺られること30分あまり。当会が作務衣創りを委ねる優れた染織の里のひとつ、“遠州”「西ケ崎」の地が見えてくる。かの地で染織りの老舗として代を重ねる辻村染織の七代目当主。四十余年の経験と柔軟な感覚で次々と銘作の誉れも高い作務衣を世に送り出し続ける職人、辻村辰利氏は云う。



「藍は生き物。寒く空気が乾燥した時期こそ、最も染付けがうまく仕上がる」



その経験から編み出された知恵は、ご子息でもある八代目、辻村啓介氏へしっかりと受け継がれ、そして今、その若い感性のすべてを込めた新たな藍染の傑作が目の前に…。



独自の藍染の境地を拓くべき研鑽の集大成



七代目のもとで長年の間、藍染修行を存分に積んだ八代目。七代目に言わせると“超ガンコ者でこだわりを持つ性格”だとか。



「いまはまだ藍染ではオヤジにかなわないけど、いつかは自分なりの新しいモノをと思って、ひとりでいろいろ研究してます」



謙虚ながらも満々たる自信が伺えるその言葉の通り、独自の工夫を凝らした気銘の新作を創り上げてくれました。
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自然の賜物、藍染。(5)







日本中を駆け巡った藍染を求める旅の結果…



そのため東奔西走、足と時間をかけて、一徹に昔ながらの仕事を守っている藍染の里を必死に探し求めました。



その結果、幸運にも、谷川連峰の峻烈な清水を利根川にいただく埼玉県北部の「武州」。



四国三郎の異名を持つ吉野川を擁する徳島の「阿波」。



そして“遠州”の通り名で知られる織りと染めの重鎮、静岡の「西ケ崎」に出会うことができたのです。



歴史と伝統、豊かな自然と清流に囲まれた環境、優れた腕を持つ頑固な職人たち…それはまさに私どもが求めた理想の染めの里でした。



それからの幾度もの交渉、作務衣を論じ、話し合い、時には夜を徹して飲み明かし、伝統の装いと染めについて語り合った熱い日々は、今でもスタッフの胸の中にふつふつと蘇ります。



本物の作務衣を創りたいという心意気は、本物の藍染をいつまでも残したいという職人魂と響きあい、まさに以心伝心。その和が、藍染による当会の数々の銘作作務衣を生み出すことに至っていくのです。

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自然の賜物、藍染。(4)

科学染料ではなく、本物には本物の染めを…



しかしながら、その昔は隆盛を極めていた藍染めも、時が流れるに従い科学染料が開発されるに及んで、手間隙がかかり経済効果も悪いという理由で現在ではその技法を守る染めの里も数をすっかり減らし、特に腕のいい職人は、それこそ指で折れるほどになってしまっていました。



とはいえ、本物の作務衣創りを志向する当会においては、真の藍染を欠かすことは絶対にできません。

なぜなら、科学染料による色と藍染を比べたとき、それはまさに似て非なるもの。天と地ほどの違いを出してしまうからなのです。



前述した如く、本物の作務衣創りに昔ながらの手法をかたくなに守る藍染が必要だと申し上げたのは、このような理由によるものでした。



それもそのはず、その昔、作務衣が生まれた頃には、科学染料など存在しなかったのですから…。


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自然の賜物、藍染。(3)


伝統様式の装いだからこそ藍の持つ魅力が生きる



“かせ糸”の漬け込みの回数による微妙な色合いの調整、そして川などの豊かな清流を利用して行われる入念な洗いなど…藍染を行う過程は、むろん全てが職人による丹念で手間暇のかかる手作業…。



彼らの鍛え抜かれた感覚と技術が、藍という自然が生んだ原石を至宝の彩りへと高めてゆくのです。



そんな生きている色だからこそ、藍は見る人や着る人を問わず、しんしんと心に滲みてきます。

時を越えて沢山の人々の間で、変わることのない普遍の彩りとして愛され続けてきたのです。



そのためでしょうか。大らかな自然の恵みから生まれた天然色、洗えば洗うほどに豊かになる味わいを持つ藍が、僧侶が作務(雑念をなくすための労働一般のことで、大切な修行とされている)を行うための着衣である作務衣の基本的な彩りとして用いられたのは、悠久の時が流れても変わることのない、藍の持つ普遍性や特性から考えても、至極当然のことであったのかもしれません。



思い浮かべてみて下さい。藍染の綿の作務衣に袖を通した僧侶が、杜に囲まれた薄霧のかかる早朝の庭を静かに掃き清める姿を…。



自然の風合いをそこはかとなく醸し出す藍の彩りが、一幅の絵のような、そんな情緒あふれる風景に実に良く似合う…。



だからこそ、“古き佳き装いである作務衣を現代に復活させる”という趣旨を掲げた当会が発足するにあたり、その成否は、如何に昔ながらの手法をかたくなに守る、優れた藍染の里と職人を見つけられるかにかかっていたと云っても過言ではありません。

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自然の賜物、藍染。(2)


瞬間的に緑から青へ…その変身は藍の描くドラマ



藍染の原料となる蓼藍はタデ科の一年草。降り注ぐ陽光、大地を濡らす慈雨、畑を渡り行く爽やかな風…大自然の中で育つ藍はまさに天然の宝物。



現在のような染めの技法の発祥はさだかではありませんが、正倉院や法隆寺の御物の中には見事な藍染の布が残っており、3~4世紀に藍草(蓼藍)が渡来した際に、染めの技法も一緒に伝わったのではないかと云われます。



染めの過程に見せる藍の姿は神秘そのものです。蓼藍の葉を発酵させて固めた藍玉を、カメの中でさらに自然発酵させると茶緑の樹液が生まれます。



この液に綿を紡いで作った“かせ糸”を漬け込み引き上げると、空気に触れた途端、緑色の糸が鮮やかな藍色にドラマチックに変身するのです。



その劇的な瞬間は“空気酸化”と呼ばれ、藍染の魅力をさらに神秘的なものにしています。



藍の濃淡を決めるのは、この漬け込みの回数。濃い藍だと10~15回ほどで、その色に応じて、かめのぞき、藍白(あいじろ)、浅葱(あさぎ)、藍、紺(こん)と呼ばれます。

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自然の賜物、藍染。(1)


いにしえから愛され続ける素晴らしき染め手法



藍。その言葉にそこはかとなく趣と深い味わいを受けるのはなぜでしょう。



中国では紀元前1世紀の頃、すでに「礼記」という書物の中に藍という言葉が登場するほど歴史は古く、現存する最古の藍染を施した布はエジプトのピラミッドから発見された4~5千年前のものと云われており、藍染めが太古から人々の間で用いられていたことをしのぶことができます。



日本でも千年以上の歴史を持ち、かの「源氏物語絵巻」にも登場しており、「青はこれを藍に取りて、藍よりも青し」という、中国の筍氏の流れを受けて生まれた“出藍の誉れ”ということわざひとつをとってみても、藍に対する人々の深い畏敬の念が感じられます。



また藍染の布は虫が嫌う、殺菌の効能があると伝えられ、江戸時代には広く庶民に広まるようになりました。



藍は、人の心までも染め上げてしまう“時代を超えた彩り”といえましょう。



ちなみにヨーロッパでは、明治8年に政府の招きで来日した英国の科学者アトキンソンが「ジャパンブルー」と命名して以来この名で呼ばれており、アメリカでは安藤広重の「東海道五十三次」に描かれた鮮やかな空や水の藍色から「ヒロシゲブルー」と名づけられ、現在では日本の代表的な色として世界に認められるまでになっています。

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93~94年の作務衣 , 絹作務衣

正絹 綿入れはんてん(しょうけん わたいれはんてん)


暖かさもさることながら、正絹をさらりと普段に着る。この満足感がなんとも言えない。



ちょっと小寒い時、もうひとつぬくもりが欲しい時にひょいとはおれる気軽さ。どんな服装にも合わせられる上に、そのまま外出もOKという便利もの。



これまで、刺子や綿素材の綿入れはんてんをご紹介して参りましたが、遂にと言うべきか、やはりと申し上げるべきか“絹”のご要望が…。



つまり、はんてんにも目的別、お好み別の作品が必要になったということなのです。

素材は絹100%。綿入れのキルティング加工付きです。

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91~92年の作務衣 , 藍染作務衣

本藍染刺子織はんてん(ほんあいぞめさしこおりはんてん)

飾りを廃した刺し模様、ポケット部分にのみアクセントをつけました。



伝統の作務衣に刺子織を採り入れた七代目辻村辰利さんが、自ら作品づくりを申し出た注目の一着です。



「庶民が古くから着用した“はんてん”こそ、刺子が最も似合うもの」というのが七代目の主張。全体に飾りを廃した刺子模様、そして両ポケット部分だけに柄が入っています。このアクセント付けが何とも絶妙。すっきりした爽やかさと本藍染の深い色合いが現代感覚にピッタリ。



着用してみると、その着ごこちの楽さと軽さに驚かれることでしょう。カジュアルな装いにもよく似合います。

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87~90年の作務衣 , 藍染作務衣

本藍染 綿入れはんてん・ロング綿入れはんてん(ほんあいぞめ わたいれはんてん・ろんぐわたいれはんてん)


本藍染をぬくぬくと着る…この幸せ感、冬もまた楽し。

綿入れはんてんのサイドポケットは、さりげない色違いの意匠がまた粋なもの。



ロング綿入れはんてんは、腰までゆったりすっぽり包み込む、着丈95センチのゆったりサイズ。袖と衿の格子が個性的。



着るほどに深まる藍染のぬくぬく感。男女兼用です。

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87~90年の作務衣 , 藍染作務衣

本藍染 綿入れ作務衣と羽織(ほんあいぞめ わたいれさむえとはおり)


四季にはそれぞれの味わいがある。

寒さ、冷たさもまた冬のだいご味。

暖かい部屋もいいけど、ぬくもりから一歩踏み出して冷気の中に身を置いてみるのも悪くはない。一瞬、シャキッとなり冴え冴えとした風情が五体を包み込む。

思い切り障子を開けて縁側で渋茶をすするもよし、一献かたむけるもよし。下駄を突っかけて北風の中を歩くもさらによし。



こんな時、作務衣がよく似合う。新しく冬用に工夫された本藍染作務衣で過ごす冬のひと時。男のダンディズム――ここに極まる。



本藍染めの格調を失うことなく軽量綿をキルティング加工。暖かくて動きやすいと大評判。



作務衣にとって、冬はちょっぴり苦手な季節。厳しい僧侶の修行ならいざ知らず、一般の人にとって従来の作務衣では冬の寒さ、冷たさがいかにもつらいもの。



でも、作務衣の背景としてこの季節の情緒や景色は、いかにもふさわしく捨てがたいものがあります。

それでは…と、作務衣の下にセーターやももひきなどモコモコ着込んでは、折角の雰囲気も台無しです。



“渋さ”と“暖かさ”を合わせ持った冬用本格作務衣。



そこで、形も染めも伝統的な味わいを損なうことなく、この季節でも着られる作務衣として開発したのが、「本藍染綿入れ作務衣」です。



ただ暖かくするだけなら簡単です。そうではなくて、本格的な作務衣としての形式や様式を備えるとなると、これはひと苦労。

伝統性と合理性を合体させるため、改良に改良を重ねた末に仕上げたものだけに、その完成度の高さは、作務衣愛好家の厳しい目をも納得させるものになったと自負しております。



昔ながらの“綿入れ”のような重くてぼてぼて感はなし!



表地は、木綿100%。染めはもちろん本藍染という本格派です。そして、同じく木綿100%の裏地の中に軽量のポリエステル綿をはさみ込んでキルティング加工が施されています。つまり、昔でいうところの“綿入れ”という雰囲気。



ですが、着てみるとわかりますが、昔ながらの綿入れのような、重くてごわごわした感じはまったくありません。しかも、外見からはキルティング加工が見えませんので、作務衣ならではの渋さを損なうことはありません。

この冬専用の作務衣なら、庭仕事や散策、ちょっとした外出にも寒さを恐れず着用できます。



この冬、外見を“渋さ”で内側を“暖かさ”で装った粋なあなたが目に浮かぶようです。本格的な寒さを目前にして、ぜひお試しください。



綿入れ羽織着用でさらに暖かく…



この<綿入れ作務衣>にも専用の羽織をご用意しております。冬用の作務衣は他のものにくらべ少しふっくらとしていますので、羽織を重ねることによりスッキリした雰囲気をつくることができます。



この羽織、染めも素材も作務衣とまったく同じ。さらに、裏地の中には同様にキルティング加工が施されていますので、暖かさも倍増します。



この羽織、<綿入れ作務衣>とセットでお求めになるのが理想ですが、手持ちの作務衣に合わせてお使いになっても構いません。格調を高める一着です。

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カタログ和服こぼれ話

初笑い


儀式も終え、来客も途絶え、なんだかホッと一息ついたら本当のお正月が始まる――という方も多いようです。飾りや雰囲気は、まだ正月のまま。こんなひとときもまたいいものです。



子供たちは出かけて、女房と二人きり、福笑いでもしてみようかと思い立ち、腹を抱えて大笑い。初笑いかな?などと口元がゆるむ時は、気楽に“はんてん”などいかがでしょう。



どんな装いに合わせてもピタリと決まるのがはんてんの嬉しいところ。



松がとれた頃、どっと正月の疲れが押し寄せるようでは困りもの。身も心もリラックスして…終幕です。

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97~98年の作務衣 , 藍染作務衣

藍染作務衣 絣縞・絣格子(あいぞめさむえ かすりじま・かすりごうし)


「やっぱり作務衣は綿」しかも「がんがん着て」「じゃぶじゃぶ洗える」しっかりした品でなくては…という見本のようなスグレモノ。



絣縞は、粋でいなせな絣格子の風合い。年齢を問わず着こなせます。



絣格子は、本藍染の糸をヨコ糸に使用。かすり調の織り上がりがまさに絶品です。

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97~98年の作務衣 , 藍染作務衣

正藍染作務衣 藍絣(しょうあいぞめさむえ あいがすり)

藍染めの里“武州”から鮮やかな新風。







古き佳き装いである作務衣の形式と様式を復元し、現代に蘇らせるため、当会が最高級の藍染の伝手を求めていたとき巡りあった武州正藍染。この出会い無くして当会の作務衣は生まれなかったといっても過言ではありません。







そして今、その武州から、新しい武州正藍染作務衣が誕生しました。



日本の色“藍”の濃淡を変えた<交織>で紬風に織り上げた見事な色合い。和の形の佳さを存分に取り入れた端正なフォルム。古きを尋ね得た、新しき和の形を、ぜひお召しください。


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87~90年の作務衣 , 藍染作務衣

本藍染・キルト作務衣羽織(ほんあいぞめ・きるとさむえはおり)


今日は、静かな日曜日。しかし、冬の日射しは弱く、肌寒い。

予定通り、午前中は植木の手入れに、作務衣の上に、作務衣羽織を羽織り、自然との対話を楽しむ。嗚呼、よきかな我が人生。



何がなんでも本藍染でなくてはという、こだわり派のあなたにおすすめするのが、この本藍染のキルト作務衣羽織です。



表地は本藍染作務衣と、全く同じ布地です。裏地には、綿100%の機械染めの布地が用いられており、表時と裏地の間には、重さを感じさせない高級ポリエステル綿が、入っています。裏側は、キルティング加工してありますから、防寒は完璧です。



本藍染キルト作務衣と全く同じ布地ですから、セットでお求めになって、アンサンブルをお楽しみになられても良いし、これだけをお求めになって、お手持ちの作務衣のうえに羽織られても結構です。
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87~90年の作務衣 , 藍染作務衣

本藍染・キルト作務衣(ほんあいぞめ・きるとさむえ)


或る、晴れた冬の朝。なぜか、いつもより早めに目覚めた。

作務衣姿で、箒を手に庭に降り立つ。時々、通りを足早に歩く人々の靴音、何処かへ急ぐ車のエンジンの騒音に、ふと手を止めて、人の世を思う。



表地は、本藍染作務衣と全く同じもので、裏地は、綿100%の機械染めで、最高級ポリエステル綿をあいだに挟んで、キルティングが施されてあります。藍染の爽やかな風合いを損なわず、しかも暖かいのが取り得です。



軽い上に、木綿のように湿気を吸うことのない高級ポリエステルのお陰で、昔の綿入れのような、重くてごわごわした感じは、全くありません。キルティングされた裏地のお洒落感覚は、きっとお気に召すことと信じます。

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87~90年の作務衣 , 藍染作務衣

本藍染作務衣(ほんあいぞめさむえ)


昔ながらの形式、様式を本格的に守り抜いている作務衣。



木綿100%、本藍染の本格的作務衣。着るほどに肌になじみ、洗うほどに藍の渋さが深まる。もちろん糸の段階から手で染め上げた本藍染です。



素朴な肌触りと藍の奥深さは抜群。これぞ作務衣と根強いファンも多く、いわゆる作務衣ブームの火付け役となった古典的銘品です。

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甦る日本の和服 伝統技術と匠の技 , カタログ和服こぼれ話

染めを愛し、川はゆったり流れゆく。織りにこだわり、匠は熱く技放つ。(2)

染めと織りが出会い、ひとつに昇華してこそ、喝采を浴びるいい作務衣が生まれてくる。







また、織りに関しても、これまた実に多種多彩。



重ね織り、綾織りなど、基本的な織りの採用はもちろん、生地を補強することを主目的としながら装飾的な要素が魅力の刺し子織や、捩れを付けた糸にて織り上げ、ちぢみのような涼感を創り出す楊柳。







三つの織りをひとつの生地の上で融合させた複雑妙味な交織りなど、目を見張るほどのこれほどの豊富さは、おそらく「伝統芸術を着る会」ならでは。







写真は伝統的な織り機。今では使い手も希少に。だからこそ、その技から生まれる生地には、かけがいのない付加価値があります。







織り機を扱う職人のこだわりも尋常ではなく、時には新しい織りの開発を巡って、意見の火花を散らすこともしばしばだとか。これも作務衣を愛するが故のこと。







そこから生まれる装いの世界の充実度は、まさに推して知るべしです。


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甦る日本の和服 伝統技術と匠の技 , カタログ和服こぼれ話

染めを愛し、川はゆったり流れゆく。織りにこだわり、匠は熱く技放つ。(1)

染めの名里に清流あり。織りの匠工に自信あり。







作務衣の基本、素材は綿、染めは藍。実にシンプル極まりませんが、だからこそ奥が深い。あなどれない。



そのため「伝統芸術を着る会」では16年前、創立するにあたってしたことは、まず、納得できる染めと織り処を探すことだったとか。







いい織りの里、染めの里…とくれば、生地を洗う清流が必ず一緒にあるはず。それをもとに東奔西走、全国を駆け回った結果、その法則が正しかったことを発見したそうです。







谷川連峰の峻烈な清流を利根川にいただく、埼玉北部の「武州」。



四国三郎の異名を持つ吉野川を擁する、徳島の「阿波」。



そして遠州の通り名で知られる織りと染めの重鎮、静岡の「西ケ崎」。







いずれも全国に名を馳せる染めと織りの里。その名里を作品創りの中心として、正藍染を基本に、草木染め、茶染めなど、多彩な染めに挑戦し、世間をあっと言わせた作品を「伝統芸術を着る会」が次々と発表し続けていることはご存知の通りです。



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